断食をするとリバウンドしやすくなる

断食をするとリバウンドしやすくなる

断食のことを英語で「ファスティング」と言いますが、ダイエットや健康のために断食を行なう「ファスティング道場」なるものがあります。断食といっても、まったく何も飲み食いしないわけではなく、野菜スープや野菜ジュースが出されるようです。

断食にはデメリットがたくさんあります。第一に、人間の身体は飢餓状態になると、エネルギーをできるだけ使わないようにし、溜め込もうとする省エネモードになります。すると、それほど食べなくても脂肪が蓄積されるようになり、結果としてリバウンドしやすい体質になります。

それから道場では「野菜ジュースと野菜スープで必要最低限の栄養素は補給できる」と謳っていますが、仮にビタミンとミネラルの栄養所要量を計算上はクリアしているとしても、野菜由来のものは吸収率や力価が低いので、実際に体内で利用できる量はかなり少なくなります。

加えて、タン白質が絶対的に不足しています。タン白質が不足すると、体内では筋肉や血液を壊してタン白質に変換します。筋肉が痩せると基礎代謝量が低下しますから、やはりリバウンドしやすくなる原因になります。

また、「断食は腸を休ませるので機能が回復する」と言う人もいますが、この考え方にも疑問を感じます。小腸の主なエネルギー源はタン白質に多く含まれているグルタミンですので、タン白質が不足すればグルタミンも減り、すると小腸の活動か低下して、機能が回復するどころか落ちてしまいます。

小腸は栄養素を吸収する大切な器官です。機能が低下すれば、すべての細胞が栄養不足になってしまいます。最近は病院でも、手術後に長期間絶食してブドウ糖を点滴するよりも、早期に食事を開始した方がよいと考える傾向にあるようです。

ダイエットは、体重さえ減らせればいいというものではありません。病気の治療と同様に、細胞レベルで考え、身体の根本から地道に変えていく努力が必要なのです。

 

コメントは受け付けていません。